【江東支部】
坂口士郎さん(青木眼鏡店/墨田区両国)


【パーソナルデータ】
生年月日:昭和13年生まれの水瓶座
血液型:B型
趣味:仕事
モットー:いろいろな人と会うこと。

【本文】2010年12月号掲載
 約10年ほど前に(取材当時)、現在青年部で活躍されている成瀬貞治さんに社長をバトンタッチされた坂口士郎さん。今は取締役としてご活躍されている。また、組合事業の「目の愛護デー行事への協力」では、有楽町の交通会館で実施されていた頃から、ほぼ毎年参加されているほど、熱心に取り組まれている。
 同店はもともと金フレーム職人として出発。明治10年頃には国内の博覧会に出品したことや、明治・大正・昭和の天皇のメガネを手掛けたことがあるという輝かしい歴史をお持ちなのである。関東大震災(1923年)を境に、眼鏡小売業に転業を図ることになった。
 坂口さんは修業時代を含めて、この道53年。筋金入りの眼鏡人だ。昔の両国は、繊維と鉄鋼業者の街として賑わっており、売上に困ると、べっ甲フレームを持って各工場の社長を訪ね歩いたこともあったそうだ。
 その後、繊維や鉄鋼産業が衰退し、マンションが増え、一軒家が少ない街に変わり、往事の人情味溢れる下町らしい人間関係は減ってきてしまった。
 モットーにされている「いろいろな人に会うこと」は、昔から持ち続けているもので、自宅やお店にいるだけでは販路は拡大しないという信念を持たれていることによる。だから、例えば、お風呂に入るにも銭湯に行くようにされており、いろいろな方達との会話を楽しんでいる。
 現在は顧客の多くがご高齢になりつつあり、坂口さんから出向くことが増えた。今日も「腰を曲げ、靴を減らす」という姿勢で、一人一人のお客様に誠意を持って、できるだけたくさんの方々とお会いするようにされている。

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