【中央第1支部】
村田乾さん(村田眼鏡舗/中央区日本橋室町)


【パーソナルデータ】
生年月日:昭和51年生まれの蟹座
血液型:A型
趣味:音楽、映画
モットー:特になし

【本文】2012年8月号掲載
 日本で最初の眼鏡専門店「村田眼鏡舗」の創業は、なんと1615年。初代は鏡師だったが、その後転業し11代目が日本橋室町に眼鏡店専門店を開業、その暖簾を代々引き継いでこられました。村田乾さんは第15代目として、現在、同店で勤務されています。
 幼い頃からお店の中で生活していたため、家業を継ぐことに何の抵抗もなかったが、学生の頃にはジャズやブラジルの音楽に傾倒し、漠然と中古のレコード(ビンテージもの)のディーラーのようなビジネスをやりたいと考えていたと言います。しかし、将来性を考え、最終的に家業を継ぐ決心をされ、26歳の時に同店に入社されました。
 しかし、それまで実際にメガネを造る経験がなかったため、お父様の14代目村田長兵衛氏の知人の紹介で、ドイツで研修されました。ドイツでは、初めにフライブルグの眼鏡専門店で1年半、次にミュンヘンにあるメガネフレームのデザイナーのお店で2年半ほど勉強されました。
 一つは店舗運営の合理化を優先するお店、もう一つはメガネフレームのデザインを重視するお店だったため、タイプの違うお店で研修ができたことは、非常に貴重なご経験になったそうです。
 その頃の思い出話では、ドイツのカウンターバーに行かれた時、カクテルのボリュームにカルチャーショックを覚えたことと村田氏。
 お店に並ぶメガネフレームは、職人の手による別誂えとオリジナルが中心の同店。ホームページを拝見すると、顧客には古くは伊藤博文、夏目漱石、島崎藤村の名前が挙がり、さらに皇室の御用も承っていると紹介されており暖簾の重さが伝わってきます。
 その中で15代目の村田氏は「家業に入って気がついたが、古いメガネの造形美と機能性がかえって新鮮に見えた。中には造るのに高い技術が必要なメガネもあり、この技術が廃れていかないようにこれからも大切にし、この魅力をお客様に伝えていきたい。そのためにもっともっと勉強を重ねていきたい」と話されていました。

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